文教経済常任委員会

福岡市の地産品の海外販路拡大策(2026年1月26日 行政調査実施)

今回の行政調査では、郡山市の若者定着や産業振興、海外販路拡大の現状を踏まえ、福岡市の先進的な取り組みを比較しながら整理しました。郡山市では依然として若い世代の東京圏への流出が続き、産業の選択肢も限られるため、市内でキャリアを完結しにくい状況が見られます。一方、福岡市はスタートアップ支援やIT・クリエイティブ産業の集積を進め、若者が「福岡で挑戦できる環境」を整えてきた結果、九州で唯一の若者転入超過を実現しています。都心がコンパクトで、働く・学ぶ・遊ぶが徒歩圏で完結する都市構造も、若者の定着に大きく寄与していました。

産業振興や国際戦略の面でも、両市の差は明確でした。郡山市はタイ向けの販路開拓が進む一方で、市の支援は個別事業にとどまり、体系的な仕組みには至っていません。これに対し福岡市は、MICE誘致(企業会議や報奨旅行、国際会議、展示会・イベント等)を通じて都市の国際的な認知度を高め、海外EC支援や特産品の認定制度など、市が前面に立つ販路支援を制度化しています。

総じて、福岡市は若者政策・産業振興・国際戦略を一体で進め、都市の成長力を高めていると感じました。郡山市としても、こうした先進事例を参考にしながら、若者が市内で将来を描ける都市づくりや、海外販路支援の制度化を進めていく必要があると考えます。

湯田温泉コンコンパーク(2026年1月27日 行政調査実施)

湯田温泉コンコンパークは、山口市の市街地西側に広がる湯田温泉街の中心部に位置しており、市役所や商店街にも近く、観光と日常が自然に交わるエリアにあります。ここに整備されたコンコンパークは、観光案内や交流スペース、飲食、ワーク機能、子ども向けスペースなどを一つにまとめた、いわば“新しいかたちの公共施設”として注目されています。

郡山市の磐梯熱海温泉にあるユラックス熱海は、温泉・スポーツ・集会機能を備え、これまで広域的な利用を支えてきましたが、温泉街とのつながりが弱く、街歩きや商店街の活性化と結びつきにくい面があります。これに対してコンコンパークは、観光客、地域の方々、子育て世代、ワーカーが自然に混ざり合う多機能拠点として、温泉街の「滞在時間を伸ばす装置」としてしっかり機能しています。公共施設の縮減が求められる今の時代にあって、単なる多目的ホールではなく、生活・観光・交流を同時に支える“小さくても強い公共施設”として成立している点は、とても先進的だと感じました。

磐梯熱海温泉の再生や飯坂温泉街の活性化を考える際にも、「温泉街の中心に多機能で回転の良い公共拠点を置き、民間と協働しながら回遊性と滞在価値を高めていくモデル」は大いに参考になります。街おこしの起爆剤として、そして公共施設再編の方向性を示す事例として位置付けられる施設だといえます。

今治市のオーガニック学校給食(2026年1月28日行政調査実施)

今治市は、1983年に鳥生小学校で有機農産物を給食に取り入れたことから、全国でも早くから“有機給食のまち”として歩みを進めてきました。40年以上続くこの取り組みの背景には、生産者、JA、そして栄養士が毎月集まり、翌月の収穫予定と献立を丁寧にすり合わせる、今治ならではの連携の仕組みがあります。小規模の調理場が多いことも特徴で、少量の有機野菜でも無理なく受け入れられる、やわらかな体制が整っています。米は特別栽培米を100%使用するなど地産地消が進み、立花地区では有機野菜の使用率が28%に達する調理場もあります。
2006年には「食と農のまちづくり条例」を制定し、食育や有機農業の振興をまちづくりの中心に据えました。近年はオーガニックビレッジ宣言を行い、給食と図書館、体験学習、市内の飲食店をつなぐ新しい循環も生まれています。給食で出会った味が、図書館での学びや畑での体験、そしてまちのお店での食事へと広がっていく。そんな“食を通じた地域のつながり”が、今治市の有機給食をより豊かに育てています。